株式会社JEPLAN(代表取締役 執行役員社長:髙尾 正樹、以下「JEPLAN」)は、NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)が公募した「脱炭素化・エネルギー転換に資する我が国技術の国際実証事業」の実証前調査に係る助成事業(以下「本事業」)を実施することとなり、2024年12月に研究費助成金の交付が決定しました。これを受け、2025年2月12日にNEDOの飯村理事から交付決定通知書が手交されました。
本事業において、JEPLANは独自のPET(ポリエチレンテレフタレート)ケミカルリサイクル技術を活用し、アラブ首長国連邦(以下「UAE」)におけるリサイクルサプライチェーン構築に向けた実証研究の準備を行います。本事業の開始に先立ち2023年12月に、UAEでリサイクルサプライチェーン構築に向けた実証可能性の調査(実証要件適合性等調査)を実施すべく、NEDOと調査委託契約を締結しました*1。当該調査では、実証技術の妥当性や市場性、UAEでの事業化に係る手続きを調査するとともに、事業の経済性評価を行い、2024年6月に実施されたステージゲート審査を通過し、本事業を実施する運びとなりました。
JEPLANは、グループ会社であるペットリファインテクノロジー株式会社(以下「ペットリファインテクノロジー」)において、世界でも商用化事例がほとんどないペットボトルのケミカルリサイクル工場を安定的に操業しています。ペットリファインテクノロジーでは、使用済みのペットボトルを原料に独自技術を用いて廃PETを分子レベルまで分解し、色素や金属などの不純物を取り除くことで、石油由来と同等品質の再生PET樹脂にリサイクルしています。これにより、新たな地下資源使用の削減に貢献するとともに、CO2排出量削減にも寄与*2しています。JEPLANでは、この独自技術を活かした事業開発や技術ライセンスの展開を国内外で推進しています。海外には、リサイクルを困難にする汚れや加工状態が異なる多種多様な廃PETが存在し、これらを再び高品質のPET樹脂にリサイクルすることが実現できれば、資源の使用量削減とCO2排出量の削減につなげることができます。
本事業では、JEPLANがこれまで培ってきた経験と技術を活用し、海外におけるペットボトルなどのリサイクル推進を目指します。また、UAEのエネルギー供給環境において、価格競争力を持つ商品の供給可能性を実証するため、技術の妥当性確認を行うとともに、成果目標および実施計画を作成します。さらに、実証研究の実施に必要な手続きを確認し、2025年末を目途に事業化評価として結果を取りまとめる予定です。
今後もJEPLANグループでは「あらゆるものを循環させる」というミッションの実現に向けて、引き続き国内外のパートナーとの連携を進め、グループ一丸となりサーキュラーエコノミーを牽引していくことに努めてまいります。
*1 【プレスリリース】NEDOとPETケミカルリサイクル技術の国際実証事業に係る調査委託契約締結のお知らせ :https://www.jeplan.co.jp/2024/01/24/14173/ *2 JEPLANホームページ「サステナビリティ」:https://www.jeplan.co.jp/sustainability/
■ 2025年2月12日に手交式を実施
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写真左から)NEDO 理事 飯村 亜紀子氏、株式会社JEPLAN 代表取締役 執行役員社長 髙尾 正樹 |
■ NEDO「脱炭素化・エネルギー転換に資する我が国技術の国際実証事業」について
(https://www.nedo.go.jp/activities/AT1_00175.html)
本事業は、S+3E(安全性、安定供給、経済性、環境適合)の実現に資する我が国の先進的技術の海外実証を通じて、実証技術の普及に結び付けるものです。さらに、制度的に先行している海外のエネルギー市場での実証を通じて、日本への成果の還元を目指し、当該取組を通じて、我が国のエネルギー関連産業の普及展開、国内外のエネルギー転換・脱炭素化、我が国のエネルギーセキュリティに貢献するものです。
当該プレスリリースはこちら
【JEPLANプレスリリース】NEDOによるPETケミカルリサイクル技術の国際実証事業に係る研究費助成金交付決定のお知らせ.PDF