JEPLAN、FANSと使用済衣類の資源循環に関する業務提携を締結
―衣類の回収から分別・再資源化を目的としたリサイクルシステム構築に向けて―

株式会社JEPLAN(代表取締役 執行役員社長:髙尾 正樹、以下「JEPLAN」)は、ニッケグループの株式会社エフアンドエイノンウーブンズ(代表取締役社長:近藤 浩行、以下「FANS」)と使用済衣類の資源循環に関する業務提携を締結したことをお知らせします。本提携は、衣類の回収から分別・再資源化を目的としたリサイクルシステム構築を共同で推進することを目的としています。

2022 年の衣類の国内新規供給量は約79.8万トンであり、その約9割に相当する約73.1万トンの衣類が家庭または事業所から使用後に手放されていると推計されています※1。JEPLANが運営するBRING™は、様々なアパレルブランドなどと連携をして店頭での衣類回収や、作業服・オフィスで着用する制服などの企業ユニフォームを回収しリサイクル・リユースをしています。回収した衣類のうち、ポリエステル繊維を対象に北九州響灘工場(福岡県北九州市)において、独自のPETケミカルリサイクル技術を用いて化学的に分解し不純物を取り除くことで、再生素材にリサイクルをして再び服等の原料などに生まれ変わらせています。BRINGはこの衣類の資源循環の取り組みを通じて、衣服の回収からリサイクル、再生素材の製造、販売、消費までの過程において、消費者が衣服の原材料や製造過程に関する情報にアクセスできるようにトレーサビリティの強化にも取り組んでいます。

ニッケグループのFANSは、マテリアルリサイクルという手法で使用済みの繊維製品を裁断して布状にばらし反毛繊維を再原料化し、自動車用部材に使用する取り組みを行っています。これまで、一関工場(岩手県一関市)では古着のボタン・ファスナー等の除去を人手に頼っていたため、コスト高となり処理量も限定されていましたが、新たに石岡工場(茨城県石岡市)に人手を使わず、自動で異物を除去する設備を導入することで、反毛繊維の生産量は現在の一関工場の生産量の10倍規模に相当する月産300トンを見込んでいます。

両社は、2023年からJEPLANが回収した企業ユニフォームをFANSの一関工場において反毛繊維にリサイクルをして市場に循環する取り組みを始めてきました。今回の提携により、これまでの10倍規模に相当する石岡工場においても繊維製品のリサイクルに取り組みます。この拡大により、反毛繊維へのリサイクルの処理能力が飛躍的に増大し、企業ユニフォームに限らず消費者から回収した衣類のリサイクルにも取り組むことで、繊維製品の資源循環システムの維持・強化に寄与してまいります。JEPLANグループとしては、独自のPETケミカルリサイクル技術を活用して、回収した衣類を服の原料として再利用するだけでなく、FANSのような信頼できる繊維リサイクル企業と積極的に提携を進めてまいります。今後はリサイクルパートナーと共に、これまで以上にリサイクルプロセス全体のトレーサビリティを強化し、その情報公開にも取り組んでいきます。

今後も JEPLAN グループは、引き続き国内外のパートナーとの連携を進め、グループ一丸となりサーキュラーエコノミーの牽引に努めてまいります。

※1 経済産業省「繊維製品における資源循環システム検討会報告書」

 

BRING™(https://bring.org/

BRINGは “あらゆるものを循環させる”サーキュラーエコノミーを社会に実装しています。消費者や企業、自治体と協力し、不要になった服やペットボトル等の回収を行い、リユースや多様なリサイクル技術で原料や新しい製品等の形で市場や消費者にまで再生・循環させ、その循環を軸とした様々なビジネスを行っています。独自の技術で不要となった服のポリエステルやペットボトルを原料に、何度も循環する再生原料を作ることが可能です。

株式会社エフアンドエイノンウーブンズについて(https://www.fanscorp.co.jp/

FANSは不織布・フェルトの総合メーカーとして環境・エネルギー資材、自動車・建装資材、一般工業資材など幅広い分野において製品づくりをしています。石岡工場(茨城県石岡市)にて、中古衣料を反毛して再原料化をする工場の本格稼働を2025年3~4月頃に予定しています(稼働後の反毛繊維の生産量は月産300トン)。

 

当該プレスリリースはこちら

【JEPLANプレスリリース】FANSと使用済衣類の資源循環に関する業務提携を締結.PDF

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